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スポーツコラム 【43話.常識破りのトレーニング法導入 塚原賢治】

2000年春を迎え、球界に13番目のチーム「湘南シーレックス」が誕生しました。横浜ベイスターズのファーム(二軍)が横須賀を本拠地にして、大リーグ流に独立。大堀隆球団社長は「一、二軍にこれまで以上に距離を置き、昇格して初めてベイスターズのユニホームを着られるようにする」と、若い選手に 意識改革をもたらし、さらに地域との密着やアマ球界との交流も目指しています。すでに、地元自治体やサッカーJリーグ二部(J2)の湘南ベルマーレと交流、県内企業との提携が実現するなど、球界初の試みに注目が集まっています。

二軍は勝つことだけが目的ではない。だがここ数年、一軍に選手を送り込むことがほとんど出来なかったことも事実。だから、シーレックスの狙いはズバリ「意識改革」。一、二軍の差を明確にすることで「プロに入っただけで満足してしまっている選手たちに、ハングリー精神を植え付ける」。チームを指揮する日野茂監督は「シーレックスのユニホームは着たくない、という気持ちをどれだけ選手に持たせられるか。その気持ちが熱い戦いを生んで、イースタンでの優勝も狙えるはずだ」と意気込む。現場の意識改革はすでに始まっているようです。
その中の一つ、常識破りのトレーニング法を導入。湘南シーレックス誕生と同時に、現場の改革も始まった。「前からいろいろやりたかったが、今なら何でもやれる雰囲気がある」と塚原賢治トレーニングコーチは熱っぽく話す。「リハビリや故障の予防法、疲れの取り方などもいろいろ試したい」と、意欲的。手始めに今季、選手たちは毎朝6時半からトレーニングに励むことになった。「野球で常識的なことをやっていてはいけない。常識を否定するところからすべてが始まる」と力説する日野監督と「成長ホルモンを1日に3回分泌させることで、筋肉がより成長する」と説明する塚原コーチの考えで、すでに昨秋から取り組んでいるそうです。

 1.六時半に起床。プロテインを摂取して一時間のウエートトレーニングを行う。
   その後の朝食では「食事量が飛躍的に増えた」と塚原コーチ。「食後に仮眠すれば、
   食べたものがよく吸収される。相撲界では常識だ」という休息で最初の分泌。
 2.午前十時からの練習で「完全に目が覚めた状態でアップに臨める。けが人が減った」
   と日野監督。昼食後も練習は続き、夕方の休息で2度目の分泌。
 3.夜間練習と夕食。そして、睡眠中に最後の分泌が起こるという。

当初は、選手から「早朝はつらい」「練習前に疲れてしまう」などと戸惑いの声も出たが、春季キャンプ中には体が慣れてきた。塚原コーチは、ローズがナイターの日の午前中にウエートに取り組んでいるのを引き合いに出して「デーゲームの多いファームの場合は、逆算すれば早朝になる」と、選手に説明したという。
さらに「筋肉との「対話」をさせるために」練習前のストレッチ中の私語を禁止。その日の体の状態を把握することで、日によってばらつきがあるコンディションを一定に保ち、年間の好不調の波を小さくする。「一軍の選手は波が小さい。精神状態を把握することはメンタル面の強化にもなる」と、十年以上のコーチ生活で考えてきたことを実践に移しているようです。「結果が出れば、選手もその気になってくる」と日野監督。
一年後に、どんな成果が出ているのでしょう。楽しみですね。 2000/3/28




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