近年、日本人の生活シーンのなかにも、ストレッチはさまざまな形で取り入れられるようになりました。スポーツを行う上でのウォーミングアップやクールダウンにエアロビクスやジムトレーニングなどのエクササイズに関連して、または日常生活でのリフレッシュ(精神的リラクセーション)や肩凝りなどの解消のために...。
ストレッチに関する専門書も多く出版されストレッチ、ストレッチングの名前は広く一般にも受け入れられたと思います。ストレッチ(Stretch)とは「伸ばす」とか「引張る」という意味の英語で、ストレッチングとは文字通り身体各部の筋や腱を引伸ばすことをいいます。
ストレッチには大きく分けて2つの種類があります。
・反動(弾み)をつけて行なうストレッチ(動的ストレッチ)
・反動(弾み)をつけずに行なうストレッチ(静的ストレッチ)
一般的にストレッチというと「反動をつけずに行なうストレッチ」すなわち「静的ストレッチ」のことを指しています。これは、「反動をつけて行なう、動的ストレッチ」が筋肉などに急な負担をかけ、思わぬケガを招く恐れもあるからです。
ここでは、静的ストレッチについて取り上げています。
静的ストレッチには
筋肉の緊張を和らげる
精神的にリラックスさせる
血液の循環を促進させる
持続することで柔軟性を高める
などの効果が期待できます。
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筋肉を激しく使用するスポーツシーンでは、ストレッチは特に重要な意味を持ちます。多くのスポーツ選手がストレッチをウォーミングアップやクールダウンに取り入れています。
スポーツにおけるストレッチの目的としては、大きく
・コンディショニング(体調の調整・維持)
・リハビリテーション(けがのあとの可動域や柔軟性の回復)
・けがの予防
が、あげられますが、この3つはお互いに密接に関連しあっていると考えてよいでしょう。
ウォーミングアップのためのストレッチは、これから使う筋肉を伸ばすことで、可動域を広げスムーズに運動に取れいれるようにする「コンディショニング」作りとけが予防になります。ストレッチを定期的に取り入れることは、競技力そのものを高めることにもつながります。
ストレッチで養われた柔軟性がそのまま技術に直結する競技もありますし、多くの競技でパワーやスピードを発揮するための下地になるものが柔軟性なのです。
プロ野球のイチロー選手などは、試合中、外野の守備位置でジッとしていることがないほどいつも体を動かしています。合間に筋肉をリラックスさせる動作をより効果的にしているのです。
一流選手ほど、ストレッチの重要性を認識し、うまく取り入れているといえるでしょう。また、スポーツを行なう時以外でも、日頃からストレッチの習慣をつけて自分の体(筋肉)のコンディションを常に整えておくようにすることが、ケガやその他の障害予防、さらにはスポーツの成績向上にまで役立つことでしょう。
自分流のストレッチをはやく見つけてください。
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ウォーミングアップの目的は、運動ができる状態まで筋肉の中の血液の量を増やす、つまり血の巡りをよくして筋肉や腱の伸張性を高めることです。
ですから、
・全身的な運動で大きい筋肉から動かしていく
・その種目で直接使わないとしても、背筋や腹筋、
太ももの筋肉など大きい筋肉から温めて使っていく
・それから専門的なその種目に合った関節や筋肉を伸ばしていく
というのが原則です。
クールダウンがなぜ必要かというと、運動が終わった後というのは、血管が広がり筋肉がパンパンに腫れている状態です。激しい運動をすると、筋肉に微細な断裂があったり、血管も切れたりしているんです。そのままほったらかしにしておくと、翌日以降の運動能力に影響してきます。ストレッチでは、自分で疲れているなと思う筋肉を重点的に伸ばしたり、いつも痛みが出やすい場所や、慢性的に故障しやすい場所は重点的にやるといいです。疲労物質を排出しやすくする効果もあります。
激しい運動の後のアイシングは痛み止めの作用だけでなく、運動によって増えた血液を抑えて腫れをひかせる効果があります。筋肉の細かい断裂による出血をおさえるわけです。
プロ野球のピッチャーなどが試合終了後に肩や肘に、よくやってるやつですね。
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ストレッチの効果もかなり違ってきますので、ここにあげた注意事項は必ず守るようにしましょう。
環境を整える
身体を暖めて、身体の隅々まで血液がゆきわたってから(いわゆるウォーミングアップができてから)ストレッチを始めましょう。また、身体の中の温かさとともに外からの暖かさもストレッチには効果的です。ストレッチングは、それ自体が理想的なウォーミング・アップなのですが、いきなり強く行うと、逆に故障を招くことがあります。軽いジョッギングなどで身体をほぐしてから、弱目に開始し、次第に強度を増してゆくというやり方が好ましい方法です。
反動はつけない
反動を使うストレッチは筋肉や腱を傷める恐れがあります。静かにゆったりと、筋肉や腱にほど良い緊張を感じたところで止めてそのまま何10秒かキープしましょう。
これまでによく行われてきた柔軟体操のように、反動をつけて行ってはいけません。反動や「あおり」を利用する柔軟体操は、急激に筋肉に負荷がかかるので危険です。正しい方法は、静かにゆっくりと、スタティック(Static:静的)に行い、筋や腱に程よい緊張が感じられたところで、動作を止めて、そのままの姿勢を10〜15秒間保持し続けるというやり方をします。この、反動をつけずに静かに行うというところが、ストレッチングの最も大切なポイントです。
段階的にストレッチ
筋肉を1回で伸ばしきってしまうのでなく、数段階に分けてストレッチをします。
例えば、はじめに10〜15秒間姿勢を保持できたら、筋や腱を休めるために一度姿勢をほぐし、次にまた20〜25秒間姿勢保持を行い、さらにまた30〜35秒間これを行うという具合に、段階的に時間や強度を増やすのが、ストレッチングの好ましいやり方です。いきなり強い負担をかけるやり方をすると、かえって筋や腱を痛めることがあります。
また、自分がどの筋肉を引き伸ばしているのか、どの関節を動かしているのか意識してストレッチをするほうが効果があります。ただむやみに型どおりにすると、例えば膝の裏がゆるんで肝心のところがストレッチできなかったり、また余計なところに力が入って、傷めたりする恐れがあります。
呼吸を大切に
ストレッチングは、リラックスをして行うことが大切です。呼吸を止めたり、歯を食いしばったりして行ってはいけません。ごく普通に呼吸をしながら、肩の力を抜いて行うようにします。
息を止めて無理に伸ばそうとすると筋肉が緊張してかえって伸びにくくなります。ゆったりした呼吸でリラックスしながらストレッチをしましょう。
オーバー・ストレッチ
筋や健は、ある程度緊張が感じられるまでストレッチしないと、ストレッチ効果が生じませんが、痛いのを我慢して無理にストレッチすることは禁物です。この無理にストレッチすることは、オーバー・ストレッチング(OverStretching:過伸展)と呼ぱれ、逆効果であるばかりか、筋や健を痛めることがあります。強過ぎず弱過ぎず、加減をしながら行うことが大切です。
無理なストレッチは逆効果であるだけでなく、筋肉や腱を傷めてしまいます。
自分のペースでストレッチ
身体の柔らかさは一人ひとり違います。同一個人でも、日によって柔軟性が異なることもあります。また、身体の部分によって、柔軟な関節とそうでない関節がある場合もあります。同じ関節でも、曲げたり捻ったりし易い方向としにくい方向があります。ストレッチングは、まわりと競って行うものではありません。自分の体と対話するようにして、マイペースで行うことが大切です。前回はあそこまでできたから、今回はここまでできるはずだとか、左側はあそこまでいったから、右側も同様にいくはずだというふうに、自分自身と競うこともやはりいけません。常に、その時々の筋や腱の状態に合わせて、適度に無理をしないで行うことが効果を上げるための秘訣です。体の中でも部分や方向によって柔らかさが違います。自分の体と対話するようにして、自分のペースでストレッチしましょう。
毎日行う事が大切
ストレッチは、すぐに効果が出るものではありません。毎日の積み重ねで、柔軟な体はできてきます。身体を柔軟にするためには、毎日規則的にストレッチングを行うように心がけましょう。一度や二度のストレッチングが、ただちに効果をもたらすわけではありません。短時間でも、毎日行う習慣をつけることが大切です。スポーツ活動の前後にも、必ず行う習慣づけが大切です。一度のストレッチングに対するストレッチング効果は、せいぜい1〜2時間ぐらいしか持続しません。長時間にわたるスポーツ活動では、競技の合間合間に短時間のストレッチングを挟むような習慣が必要です。また休んでしまうと、それなりに筋肉は衰えていきますのでご注意を。。。
両側の筋肉をストレッチ
筋肉は、片側の筋肉が緊張して短くなると反対側の筋肉がリラックスして伸びるようになっています。片側だけに集中してストレッチをすると、反対側が緊張したままになってしまいます。交互に、両側の筋肉を(前面と後面、左側と右側)ストレッチするように心がけましょう。
また、ひとつの方向に引っ張るエネルギーがあると必ず反体側に引っ張るエネルギーがあります。(例えば軸の脚と上げる足)あるいはいくつかの方向に引っ張り合ってバランスをとる場合もあります。つい、動きのある方向に神経を集中しがちですが、ストレッチをする場合、その筋肉の両側から引っ張り合わないと効果がありません。また、引っ張ってゆくエネルギーは自分の手先足先、頭の先で止まってしまうのでなくさらに遠くへ伸びていくようにイメージしましょう。
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現代はストレス社会であるといわれています。ストレスは、一見精神的なものであると考えられますが、実際には筋肉の緊張がそのまま脳に伝わるために起こるともいわれています。
つまり、肉体が緊張感を与えられることによって、精神的な面にストレスが生じてくるのです。
「ストレッチ」は筋肉の緊張を取り除いて、気持ちよく伸ばすことでストレス解消ができるのです。特定の場所もお金やまとまった時間も必要としないので、ありとあらゆるところで行なえます。つまり、日常生活の中では、限りなく「ストレッチ」を行なえる空間が存在しているのです。
ストレッチングの効能
ストレッチングはさまざまなすぐれた特性を有し、あらゆるスポーツ競技のための理想的な準備運動および整理運動として、世界のスポーツマンの間に普及しているばかりではなく、一般人や高齢者のための健康体操や、さらには女性の美容体操としても大いに注目されています。また、ストレッチングは病院等の治療施設において、疾病や傷害後のリハビリテーションのために広く利用されています。
ストレッチングの特長と効能としては、
・誰でもどこでも簡単に行うことができる。
・身体が柔軟になる。
・全身の血行がよくなる。
・肉体や精神の緊張がときほぐされる。
・スポーツ活動の効率が高まる。
・スポーツによる傷害や筋肉痛が予防できる。
・肉体や精神の疲労を回復させる。
・肉体の老化が予防できる。
・老化した肉体を若返らせる。
・肉体や精神に活力を与える。
・肉体や精神の疲労を回復させる。
・肉体の老化が予防できる。
・老化した肉体を若返らせる。
・肉体や精神に活力を与える。
などです。
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特に女性の方は自分の体をできる限り美しく見せたいと考えるものです。ストレッチを美容と結びつけ、よりシェイプアップしたい、と考えるのならばストレッチだけでは不十分なところがあります。もちろん、血行の流れをよくする効果があるので、筋肉や皮膚の活性化には役立ちます。しかし、ストレッチだけで脂肪を燃焼させることまではできません。脂肪を取り除くには筋肉を伸ばすことに加えて一定以上の負荷を与えることによる筋肉作りや、持続的な運動(ウォーキング、ジョギング、スイミングなど)を行なう必要があります。筋力トレーニングと組み合わせることによってより効果が発揮されます。
近年、若い方の中にも腰痛や肩こりが増えてきています。そのほとんどは、筋力の低下や過度の筋肉の緊張からきているといわれています。1日中椅子に座ったまま仕事などをしていれば、血の巡りも悪くなりますし、筋肉疲労もやむを得ないことなのかもしれません。ストレッチには筋肉の緊張をほぐし、血行をよくする働きがあります。腰痛や肩こりになってから始めるのではなく、日頃からストレッチを心がけ自分の筋肉をケアしましょう。
肩こり・腰痛にはWataお薦めカイロプラクティックをどうそ。
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ここでは代表的なストレッチを紹介します。簡単にしか説明はしてませんが最近は書店などでもストレッチの本は扱っていますので、ここではストレッチする部位を説明するにとどめたいと思います。 「ストレッチング 誰でもできるベーシックパターン」 高橋潤著 を参考にしました。
首のストレッチ
首の筋肉は、重さのある頭を支えるために、頭の後ろから斜めにのび、胸の筋肉へとつながっています。首のストレッチは全ての動作の初歩にあたるもので、他の部位のストレッチと合わせて複合的に行うものも多くあります。初めて行う人はここでしっかりと実際のストレッチのやり方をつかんで下さい。
大切なのは、どの程度の傾け具合でストレッチ感が得られるかということ、またその状態で静止していられる限界がいったい何秒ぐらいなのかを自分で覚えることです。
ネックストレッチ(前後)
ネックストレッチ(左右)
ネックロール(回す)
肩・腕のストレッチ
肩と腕は肩から上腕部にかけて広がる筋肉によってつながっています、肩の筋肉はこりやすく固くなってしまいがちです。どれもたったまま行えるので、くり返し行って覚え凝りを感じたらいつでもできるようにしましょう。
リストプル
エルボープル
アームプル
リストプル
胸・腹のストレッチ
ボディビルダーなどを見ればよくわかると思いますが、胸や腹の筋肉はひとつ大きな筋肉によって成り立っています。すれぞれのストレッチを行う時は、その部位の筋肉を意識して無理のない範囲で行うようにしましょう。
ボディダウン
サンリーチ
プレスストレッチ
プッシュアップストレッチ
体側のストレッチ
体の側面にある体側の筋肉は、普段の生活の中ではあまり使うことがないので、柔軟性に欠けることが多くなります。体側のストレッチは体を横に倒すものが効果的です。自分で筋肉が十分に伸びていることを感じたら、それ以上無理することはありません。そのままの状態をキープして、疲れが伴わない程度の時間で気持ちよくストレッチするようにしましょう。
サイドストレッチ
サイドストレッチ(壁を使って)
背・腰のストレッチ
体を支える背中や腰の筋肉は気がつかないうちにも負担がかかりがちです。いたわる気持ちで入念にストレッチしましょう。背中から腰のにかけての筋肉を伸ばします。体をひねるストレッチが多くなっていますが、ひねりすぎたりすると逆に筋肉を痛めることにもなります。無理しないように自分のペースで行うようにして下さい。
クロスオーバーツイスト
ボディツイスト
チェストストレッチ
バックストレッチ
ニートゥーチェスト
股・お尻のストレッチ
お尻には大きな筋肉が目立っていますが、股にはあまり大きな筋肉はありません。股やお尻は普段は独立した部位としては考えにくいところです。ストレッチを行う時はなるべくお尻ならお尻の筋肉に意識を集中させるようにして下さい。
オープンスクワット
ニーストラドル
ランジストレッチ
スライドストレッチ
足・前面のストレッチ
足・前面(大腿部前面)の筋肉は、瞬発力を必要とする短距離選手などがよく発達しています。大腿部前面の筋肉を意識しながら行うようにして下さい。また、足の筋肉は普段からよく使うので、ストレッチタイムを決めて、こまめに行うようにして下さい。
ニーベントクォード
クォードストレッチ
足・背面のストレッチ
足・背面(大腿部裏面)の筋肉は前面と合わせて、人間の体を支えるのになくてはならないものです。このストレッチはすべて大腿部の裏側にあたる筋肉をのばすものです。
トォータッチ
トォータッチ(ひざを曲げて)
ローバックストレッチ
スタンディングシングルリーチ
ニーベントオーバー
手首のストレッチ
手首の筋肉は物をつかんだり、持ち上げたりと大変よく動くことです。手首のストレッチは簡単にできるものばかりです。暇を見つけてそれぞれの筋肉を意識して行うようにしておきましょう。
リストストレッチ
リストプッシュ
フィンガーバック
フィンガーストレッチ
足首のストレッチ
足首の筋肉には、全身を支えるというふうに重要な役割があります。足首のストレッチはスポーツでは欠かせないものです。自分にあったポーズとタイムを知り、スポーツの前後に、それずれの筋肉を意識しながら気持ちよく伸ばすように心がけましょう。
アンクルストレッチ
アンクルストレッチ(ひざを立てて)
アンクルストレッチ(正座して)
シンストレッチ
アンクルターン
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